社会課題リスト2025(2025年3月発行予定)検討の一環として、SFプロトタイピング研究で国内最先端を走る慶應義塾大学の大澤研究室と連携し、未来の社会課題を検討するワークショップを開催しました。
テクノロジー進展が早い昨今では、テクノロジーを実装する前に負の影響も検討して対策を講じることが重要です。一方で、負の影響を考えるためにはテクノロジーがもたらす社会変化を解像度高くとらえることが必須となりますが、一筋縄ではいきません。
そこでSFプロトタイピングの手法を用いて、テクノロジーの進展がもたらす未来社会像と、その負の影響(未来の社会課題)をあぶりだそうという目的で本ワークショップを企画しました。SFプロトタイピングとは、SF(サイエンスフィクション)のストーリーテリングやキャラクター創造などの手法を用いて、未来像を議論・共有するための手法です。
当日は22名が5グループ(会場3グループ、オンライン2グループ)に分かれました。2050年を念頭に置き、参加者が興味・関心のある語句をランダムに組み合わせて新たな独自のサービスを仮定。そのサービスの内容やそれが生み出すトラブルを具体的に考えることで、未来に発生する新たな社会課題を議論しました。 参加者からは多様な未来のサービスが生み出されました。例えば「液体ロボット」。ヒトやキャラクターの姿を自在に創り出すことができ、液体だからこそ在庫スペースの有効活用にもつながります。一方で、原料となる水が少ない地域での価格の高騰や、動画像のディープフェイクが進化し、自在に変形できる液体ロボットが誰かに成り済ますような犯罪が発生する懸念も指摘されました。このように、新たなサービスの活用が未来社会に及ぼす影響を具体的に考えることで、未来創造の楽しさと難しさを体感できた取組となりました。
開催日時 | 2024年12月12日(木)15:30~17:45 |
開催場所 | 三菱総合研究所 4階大会議室CD、オンライン |
参加者 | 22名(会場:13名、オンライン:9名) |
当日プログラム | |
15:30 ~ 15:40 | オープニング |
15:40 ~ 17:30 | SFプロトタイピングを用いたワークショップ |
17:30 ~ 17:45 | 結果共有 |
※未来共創イニシアティブ(https://icf.mri.co.jp/)
三菱総合研究所は、多様なステークホルダーが参加するオープンイノベーションおよび共創活動を通じて、社会課題の解決・社会実装、コレクティブインパクト創出を目指す会員プラットフォーム“未来共創イニシアティブ”(Initiative for Co-creating the Future:ICF)を運営しています。
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