ご挨拶
「未来共創イニシアティブ(ICF)」発足から1年間が経ちました。ICF活動にご協力いただいた会員、関係者の皆さまに心より御礼申し上げます。
この1年間は、昨年4月のICF設立総会からスタートし、Business Acceleration Program、社会課題リスト解説セミナー、社会課題ディスカッション、行動変容FCPなど、様々な活動を実施いたしました。オンライン中心のイベントではございましたが多くの皆様にご参加いただきました。加えて、社会課題レポート、社会課題リスト解説動画の発信等、会員内外に向けた情報発信にも取り組みました。
会員数は1年間で536から566に増加しました。なかでも、独自の切り口で社会課題の解決に取り組む多様なベンチャー会員が新たに参画され、新たな問題意識を提起いただくことで、ICF活動の幅も広がりました。
4月から始まる2022年度も引き続き、ICFの場から社会課題解決に向けたコレクティブインパクトが多く生まれるよう、活動を推進してまいります。みなさまのさらなる積極的なご参加をお願い申し上げます。
活動報告
社会課題ディスカッション「心理的安全性を考える」(3月1日)
3月1日に社会課題ディスカッション「心理的安全性を考える」(第2回)をオンラインで開催しました。「心理的安全性」は、ハーバード大学のエイミー・ C ・エドモンドソン教授が 1999 年に提唱したもので、「チームの他のメンバーが自分の発言を拒絶したり、罰したりしないと確信できる状態」と定義しています。ウィズコロナ社会で新しいチーム形成が求められる今、再び脚光を浴びている考え方の一つです。
当日は15名が参加され、心理的安全性を確保するための具体的な仕掛けを議論しました。例えば、音楽・香り・映像で安心感を向上する方法や、発言の攻撃性をモニターでリアルタイム表示するツールなどの面白いアイデアが多く提案され、盛会となりました。
法律事務所ZeLo共催セミナー・スタートアップファイナンス(3月8日)
法律事務所ZeLo・外国法共同事業様( https://zelojapan.com/ )との共催で、スタートアップが事業で直面する大きな課題である、資金調達や規制対応に関わるセミナーを2回シリーズで開催しました。テーマは第1回(2月9日):スタートアップ資金調達の基礎と実務上の留意点、第2回(3月8日):スタートアップにおけるパブリックアフェアーズの重要性、と設定しました。
パブリックアフェアーズとは社会の機運醸成・ルール形成のために政府・社会へ働きかける活動です。特に社会課題解決を目指す新規事業を立ち上げるうえで、本活動の重要性は高く、本セミナーではその具体的な方法をZeLo・官澤弁護士、松田弁護士に解説いただきました。終了後には講師と個別に直接お話するセッションも開催し、参加者がじっくりと相談する機会にもなりました。参加者からのアンケートでは「事例を多く交えた説明でイメージしやすかった」「具体的な制度の理解が進んだ」といったご意見をいただきました。
今後の予定(3月~5月)
行動変容FCP (実践編) 第3回(3月11日)、第4回(3月25日)
社会課題の解決を図るうえでの大きなハードルは、多くの関係者が日々の行動を実際に変えること、すなわち「行動変容」です。昨年の「行動変容FCP(講義編)」につづく本FCPでは、下記3テーマを対象に行動変容を引き起こす具体的な方策をグループに分かれて議論しています。
1.行動拡張 ~デジタルとともに、街に出よう。そして社会とつながろう~
2.メンタルケアへの行動変容 ~ポピュレーションアプローチとハイリスクアプローチ~
3.「自律的なキャリア形成」の第一歩を踏み出すには
第2回(2月4日)終了後の2月から3月にかけては、三菱総合研究所の生活者市場予測システム(mif)上でアンケート調査を行い、各テーマで議論中の行動変容のアイデアの有効性を生活者のリアルなデータを利用して検証しました。
第3回(3月11日)はアンケート調査結果を踏まえたアイデアのブラッシュアップ、第4回(3月25日)は行動変容アイデアのFCP内での全体共有会を予定しております。
※本FCPへの参加お申し込みは締め切っております。ご了承ください。
ICF総会(4月15日)
ICF活動2年目の期初にあたり、4月15日(金)に「2022年度 ICF総会」を開催いたします。当日は基調講演、2021年度活動総括及び2022年度活動方針、会員による共創事例の紹介、ベンチャー会員紹介といった幅広い内容を予定しております。
■開催概要
日時:2022年 4月15日(金) 15 時~16時30 分
開催方法:リアル/オンラインのハイブリッド開催
※コロナ状況によって変更する可能性あり
詳細は改めてご案内いたします。
社会課題ワークショップ(5月~)
3月下旬に公開を予定している最新の「社会課題リスト 2021-2022」に則して、社会課題ワークショップを複数回のシリーズで開催いたします。6分野の社会課題をICF事務局から解説した後、関連する専門家との質疑応答を経て、参加者の皆さま同士でグループに分かれて議論するプログラムを予定しています。詳細は改めてご案内いたします。
2021年度ICF活動報告
初年度の活動報告をとりまとめたICF活動報告書を制作中です。4月中に会員の皆さまにご案内予定です。
会員ニュース
一般会員(ベンチャー企業)の2月のプレスリリースをとりまとめました。以下URLからご覧くださいhttps://icf.mri.co.jp/wp-content/uploads/2022/03/icf_mn_202202.pdf
今月の新規会員
2月にICFに参画された新規会員は以下の通りです。
• 株式会社リクシス(ベンチャー)
※会員一覧はこちらをご覧ください(総会員数:566)
https://icf.mri.co.jp/member/
TOPICS
今月の本:『多様性の科学』
(マシュー・サイド著、2021年6月発行、ディスカヴァー・トゥエンティワン)
多様性がないと集合知は発揮されません。本書には「社交的ではない天才族」と「天才ではないが社交的なネットワーク族」のどちらがイノベーションを起こしやすいか、という問いかけがあります。後者の方が、多様な人々が学びあい、改善のチャンスを得て、さらにその知識をネットワークに還元することで、大きなイノベーションを起こす確率が高まると紹介しています。ICFでもネットワーキングを通じてイノベーションが生まれる場となるべく、多様性を重視して活動しています。
ICF SNSのご紹介
ICFは、FacebookとTwitterでも情報発信しています。会員の皆様とのコミュニケーション、オープンイノベーションやビジネスによる社会課題解決に関心のある方への発信が目的です。ぜひフォローをお願いいたします。
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