株式会社三菱総合研究所

April 14, 2023MRI DEMO DAY 2023イベントレポート(ICF & BAP Activities)

ICF & BAP Activities

1.創造的人材の育成・探究学習の推進
今求められる創造的人材の育成と探究学習

株式会社StudyValley 代表取締役 田中悠樹 氏
株式会社三菱総合研究所 人財VCP 上田啓行

上田:多くの企業様が、人材に関する悩みを抱えています。人材のミスマッチ問題を解消するためには、創造的人材を育成しなければなりません。高等学校においては、今年度より「探究学習」が必修科目に位置付けられました。

 
(株)StudyValley 田中氏

田中:StudyValleyでは、Z世代に向けた新しい授業「探究学習」をサポートするプラットフォーム『TimeTact』を、学校に提供しています。現在、生徒さんの契約アカウント数は、25万。
また、経済産業省から委託を受け、『STEAMライブラリー』というプラットフォームも提供しています。
変化の激しいこの時代、若者には、「答えのない課題」に立ち向かう力が求められています。そのため、文部科学省は昨年4月から学習指導要領を一新し、「探究学習」を取り入れました。しかし、そこに立ちはだかるのは教員の労働時間問題です。とにかく先生たちは忙しく、時間がありません。そこで、我々がツールを提供し、学習の効率化、プロセス管理をお手伝いしています。
また、企業が取り組んでいる課題を実際に探究の教材に落とし込んで高校生に提供し、社会との連携を図っています。
しかし、この課題を教材に落とし込むプロセスが非常に大変なのです。そこで、MRIのコンテンツを教材化して、さらにそのプロセスを全てレビューしていただき、研究員の皆さんの手をお借りしながら、プロセスの効率化に努めています。
そして今、高校だけでなく、大学、社会人にまで広げ、この探究学習で高校生も大学生も社会人も繋げたい。そのようなことを考えております。ぜひ皆様も、探究を通じて、社会課題を高校生と一緒に解決してみませんか?

2.移動体験の充実
New OrdinaryとMRIとの共創
 ~非日常の発見が来街者のウェルビーイングを高める~

株式会社New Ordinary 代表取締役CEO 作井孝至 氏
三菱総合研究所 政策・経済センター 木根原良樹

 
(株)New Ordinary 作井氏

作井:New Ordinaryは、2020年4月、コロナ禍の移動自粛をきっかけとして、活動を開始しました。「移動によって、世界中のひとびとを豊かにする」 これがNew Ordinaryのビジョンです。
リアルな移動を生み出すためには、移動の目的に注力する必要があると考え、ユーザーの潜在的な「行きたい」を引き出すサービス『NOSPOT』を提供しています。AIによってユーザーの好みに合ったスポットが、地図上にレコメンドされるアプリケーションです。

東武鉄道様との実証実験では、台東区と墨田区の間の回遊性向上を狙いました。スカイツリーと浅草の間にアプリを展開し、約3000人が利用。70%以上の方がレコメンドした場所へ訪問し、50%以上の方が複数地区間を回遊しました。しかしここで、利用者の満足度の計測ができていないという課題が浮かび上がりました。

木根原:MRIではヒトの行動起点のコンセプト『actfulness』を提唱、利用者の満足「WiNGS (Wish・New・Great・Smooth)」に注目しています。『NOSPOT』の中でWiNGSを測定することで、レコメンドの的中率向上を狙います。MRIは効果測定が強みです。行動によってどのようにウェルビーイングが上がるのか、そのモデルをMRIが提供します。

作井:さらに『NOSPOT』は、ユーザーだけでなく、事業者や地域にも価値を提供できると考えています。ユーザーの移動データも取得、どんなWiNGSを体験したくてどこに行ったのか、目的地の潜在的なポテンシャルも把握できるのです。
これにより地域戦略の構築や、有効な打ち手の選択が可能になると考えています。

3.共創を生み出す新しいコミュニティの創出
三菱総研とテイラーワークスが描く未来のコミュニティ

株式会社テイラーワークス 代表取締役社長 難波弘匡 氏
三菱総合研究所 未来共創本部 中村京春

 
(株)テイラーワークス 難波氏

難波:テイラーワークスでは「共創コミュニティプラットフォーム」を展開し、3つの価値を提供しています。
1つ目の価値は、アイデアや社会課題を顕在化させ、対話できる場を作ること。
2つ目は、共通の課題意識を軸にした新しい繋がりを作ること。
そして3つ目の価値は、イノベーション創出に向けたチームコラボレーションを実現すること。
現在、約30のコミュニティに活動いただいております。

中村:今までは、地域・家族・学校・会社といった、固定化された単一のコミュニティに所属していました。しかし今後は、個人の興味関心やスキル・能力などを軸に、個人が複数のコミュニティに入り、さまざまなバックグラウンドの人と関わり、イノベーションを起こしていくでしょう。そんな未来を実現するのが、テイラーワークスさんのツールだと感じています。
そこで、ICFへ『Tailor Works』を組み込み、未来の社会課題解決型コミュニティについて、PoC(概念実証) で探索していたというのが、ここ2ヶ月の動きです。

難波:私たちは「共創コミュニティはビジネスの課外活動」だと考えています。
社会課題を解決する取り組み自体が、1つのエンターテイメントとなるような世界観を目指します。分散型ワーキンググループ、ゲームでいうとモンスターハンターみたいな形です。
1つの社会課題(ドラゴン)を解決するために、インターネット上にさまざまなユーザーが集まり、案件(クエスト)を処理していく。講演活動や地域の課題解決などの経験値をスコアリングし、積んだ経験値をバッチにするなど、ICFのプログラムに組み込んでいけないか、検討しているところです。

  • ICF and BAP Activities動画 (後半)
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本件に関するお問い合わせ

(株)三菱総合研究所 未来共創イニシアティブ MRI DEMO DAY 2023事務局 担当:八巻・加藤
E-mail:mri_demoday2023@ml.mri.co.jp

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