株式会社三菱総合研究所

September 09, 2024第6回プラチナキャリア・アワード 表彰式

2024年7月31日に東証ホールにて、第6回プラチナキャリア・アワード受賞企業の表彰式を行いました。
受賞企業は下記の通りです。

表彰式では、審査委員長の三菱総合研究所 理事長 小宮山宏による表彰状とトロフィー授与に続いて、各社代表の方からスピーチをいただきました。

≪最優秀賞≫ライオン株式会社
<優秀賞>




株式会社イトーキ
株式会社山陰合同銀行
ソフトバンク株式会社
日本特殊陶業株式会社
パーソルホールディングス株式会社
(企業名五十音順)
<特別奨励賞>株式会社ジャパン・ティッシュエンジニアリング
第6回プラチナキャリア・アワード表彰式より

主催者挨拶

ICF事務局長 水田 裕二

今回も100社を超える多くの企業にご応募いただき感謝を申し上げる。プラチナキャリア・アワードでは、プラチナキャリアを形成する「長期的視点」「自律的学び」「社会課題解決」の3つの視点とともに、開催回ごとに異なる重点評価項目を設定している。今回は、人材戦略を経営マターと認識し、経営戦略と連動した上で様々な取り組みを推進しているかに重点を置き審査を実施した。さらに、各種施策が従業員に浸透しているか、実践が伴っているかも細部に渡り確認させていただいた。プラチナキャリア・アワードは開催回を重ねることで、受賞企業は「人を大事にする企業」であると周知されるようになった。ICFは今後も引き続き、プラチナキャリア・アワードを通じて、企業価値の向上および働き手のキャリア構築の一助となる活動に取り組んでいく。皆様も、ぜひご一緒に盛り上げていただきたい。

三菱総合研究所 未来共創イニシアティブ(ICF)事務局長
水田 裕二

審査プロセスと受賞理由

プラチナキャリア・アワード事務局
三菱UFJ信託銀行株式会社 経営企画部エグゼクティブアドバイザー 星 治 氏

プラチナキャリア・アワード事務局より、アワード審査プロセスと今回受賞された各社の受賞理由をご説明しました。内容は表彰式当日の投影資料をご参照ください。
「プラチナキャリア・アワード」審査プロセスと受賞理由PDF版

三菱UFJ信託銀行株式会社 経営企画部エグゼクティブアドバイザー
星 治 氏

審査委員長による講評

第6回プラチナキャリア・アワード総括 ―プラチナキャリアのこれまでと将来-
審査委員長 三菱総合研究所 理事長 小宮山 宏

受賞企業の皆さん、おめでとうございます。プラチナキャリアの浸透は、人生100年時代を迎える中、日本では人口減少により一人ひとりが強くなっていかねばならない背景もあり、社会から本質的に要求されている取り組みだと思っている。今回で6回目となり、これまでのアワードを振り返ると、ご応募いただいた各社の取り組みの内容、賞の仕組み全体も開催を重ねるたびに大きく進化してきたと感じている。皆さんに心より感謝を申し上げる。

審査委員長 三菱総合研究所 理事長
小宮山 宏

プラチナキャリア3つの視点を巡る社会状況
プラチナキャリアを形成する3つの視点への注目は、初回より一貫して変化していない。3つの視点を巡る、世の中の働き手の現状について(※)はどうだろうか。「長期的視点」に関わる定年後の働き方では、定年後に正社員から嘱託/契約社員に身分変更されると、働くモチベーションの低下があるようだ。また、コロナ禍中に一時伸びた「自律的学び」は、その後は微増、横ばいで、まだまだ実践できていない人が多い。働き盛りの多忙さも影響しているように思う。一方、「社会課題解決」に向けた社会問題の認識については「新しい働き方(副業経験者)をしている人は、そうでない人と比較して、社会課題(所得格差拡大、災害時の供給体制など)に関する認識が進んでいる」という明確な相関が見られる。
(※)アンケート回答データ(三菱総合研究所 生活者市場予測システム(mif))を基に考察

第6回プラチナキャリア・アワード振り返り
3つの視点に加え、開催回ごとに時流を捉えてこれからの日本が目指すべきキャリア像を提示してきた。例えば昨年の第5回では、社員一人ひとりのキャリア形成を考慮した「リスキング」環境を用意しているかに着目した。そして今回のテーマは「人的資本経営」である。特に、制度を用意するだけに止まらず、会社理念、進むべき方向性を「社員と十分に共有し、浸透しているか」を重要ポイントとした。また、多様性の時代に、一人ひとりにどのように対応・支援しているかにも重点を置いた。具体的には以下4つの重点評価項目を設定した。意外だと思った点は、生成AIの活用を人材戦略に組み込んでいる企業が、まだ少数だったこと。

  • GXやDXの進展(生成AI普及を含む)に伴う環境変化が想定される中、会社の経営理念、戦略さらには求める人材像を社員と共有しているか。
  • 戦略実現上の観点から必要となる人事施策・制度が検討、実施されているか。
  • キャリア自律支援に対する姿勢をどのように社員に示しているか。
  • 上記施策・制度は社員からの共感を得て、浸透しているか。

今回の受賞企業の優れた取り組みを、典型的な好事例としてご紹介する。
▶ 一人ひとりのキャリア自律の「真の実現」が重要
ライオン株式会社:4つの自律サイクルを構築。個人の多様性に着目し「自分を理解する・仕事を理解する・目標を設定する・学習する」サイクルに紐つく個別施策を従業員に対して体系的に明示。従業員のキャリア自律を通じた自己実現を支援。
▶ 生成AI時代の経営が必要
ソフトバンク株式会社:生成AIの活用による生産性向上。社内開催の生成AI活用コンテストに多数の応募がある。お互いに評価し合うなどで、社員同士の学びを企業成長へつなげている。

プラチナキャリアの将来
6年間で日本企業にプラチナキャリアへ向かう大きな流れを生み出せた。社会全体として、多様な人材が活躍できる仕組みづくりが今後も重要である。企業には個人の自律性、個性を活かした経営を展開していただきたい。プラチナキャリア・アワードは10年は継続したいと思っている。10年続けたら、次は20年となるであろう。皆さんとよいアイデアを出し続けることで、日本社会への貢献につながればよいと思う。

本イベントに関するお問合わせ

三菱総合研究所 プラチナキャリア・アワード事務局(未来共創イニシアティブ内)
担当:亀井・薮本・藤本
E-mail: platinum_career@ml.mri.co.jp

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